2012年5月29日火曜日

日本のピアノヤマハ

日本のピアノ ヤマハ

世界に認められた日本ブランド
日本の浜松で誕生した、ヤマハとカワイ。
この2社は世界をリードするピアノ・メーカーへと成長していく。

それまで時間や医療機器などの修理をしていた山葉寅楠の楽器作りは、
たまたま依頼された、浜松のとある小学校のオルガン修理から始まる。
1887年には国産の足踏みオルガンの製作に成功し、
音楽取調掛(東京芸術大学の前身)の井沢修二に認められる。
89年に、日本風琴製作所を設立するが、
ライヴァル会社の西川オルガン製作所
(西川虎吉設立)が、舶来の新しい楽器
「洋琴」(現在のピアノ)を製作に乗り出した。
1897年には、日本音器製造株式会社を設立する。


寅楠がピアノ製作を始めた時期は、ちょうどイギリス、
フランスのピアノ製作が衰退をみせ始め、
その座をアメリカやドイツのメーカーに譲った時期と重なる。
寅楠は1900年渡米し、5ヵ月にわたって、
ピアノの材料や部品を扱う工場から
組み立て工場まで100か所以上を精力的に見てまわった。
さまざまな部品を買い付けて帰国すると、
その年のうちにアップライトを、
1902年にはグランド・ピアノを完成させている。
だが、同じ時期に製作された「カメン・モデル」こそ、
響板も部品もすべてヤマハで作った最初のピアノであり、
国産ピアノ第1号ということになる。