2012年6月3日日曜日

ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番ハ短調


ラフマニノフとピアノ曲

ピアノ協奏曲第2番ハ短調op.18

切ないメロディが大人気のピアノ協奏曲

古今のピアノ協奏曲のなかでももっとも人気のある作品のひとつ。
新進作曲家だったラフマニノフは、1897年に発表した意欲作、
交響曲第1番が酷評されて自信を喪失、
ノイローゼ状態で作曲もできなくなってしまう。
周囲のすすめで著名な精神科医ニコライ・ダール博士を訪れ催眠療法を
受けたことで回復、ふたたび作曲にとりかかることができた。


そこで1901年に完成させたのがピアノ協奏曲第2番。
第1楽章は、荘重な鐘の響きのようなピアノの和音ではじまる。
続いて登場するピアノの分散和音にのせてクラリネットと弦楽器群が演奏する
うねるような第1主題と、高揚がしずまってピアノに現れるエレガントな第2主題。
第2楽章はラフマニノフならではのロマンティシズムが全編をおおいつくしている。
第3楽章は、カデンツァのあとに現れる弾むようなメロディと、
それが落ち着いたあとオーボエとヴィオラが奏でるのびやかな
メロディとが展開して華麗に盛り上がる。