2012年6月1日金曜日

モーツァルト 2台のピアノのためのソナタニ長調


モーツァルトとピアノ曲

2台のピアノのためのソナタニ長調K.448
のだめ&千秋ペアも演奏した2台ピアノの定番曲

モーツァルトが書いたピアノ・ソナタと呼ばれる曲種のなかには、
奏者2人が弾く、つまり4手のための作品が何曲かある。
そのうち、1台のピアノを2人で弾く、
いわゆる「連弾」のためのソナタは4曲書かれているが、
2台のピアノを使うピアノ・ソナタはこの1曲のみである。
この曲はモーツァルトがウィーンに上京し、
独自の音楽活動をはじめて間もない1781年に、
弟子のヨゼファ・バルバラ・アウエルンハンマー嬢と演奏するために
作曲した作品とされている。


モーツァルトはこの弟子に数曲のヴァイオリン伴奏付き
ピアノ・ソナタも献呈しており、そのピアノのウデは評価していた。
曲は速い-ゆっくり-速いの3つの楽章からなっており、
ピアノ2台というメリットをいかして、
豊かな響きで堂々とした音楽が構築されている第1楽章は、
2006年に話題になったテレビドラマ「のだめカンタービレ」で主人公2人が
はじめて合奏した曲なので覚えておられる方も多いだろう。
2台のピアノが交互にメロディを囁き交わすような第2楽章も美しい。