2012年6月1日金曜日

モーツァルト ピアノ・ソナタ11番イ長調


モーツァルトとピアノ曲

ピアノ・ソナタ11番イ長調K.331<トルコ行進曲付き>
トルコ風の香りをたたえた大人気のピアノ曲

終楽章の<トルコ行進曲>はあまりに有名で、そのおかげもあって、
モーツァルトのピアノ・ソナタのなかでいちばんの人気を博している。
オスマン・トルコ軍がウィーンを包囲したのが1683年。
この曲はその100年ほど後に作られた曲である。


当時、ウィーンではトルコ風の音楽が人気を博しており、
モーツァルトと同時代に活躍したベートーヴェンも<トルコ行進曲>を書いたり、
有名な<第九>交響曲のなかにトルコ風の打楽器を登場させたりしているし、
モーツァルト自身も、この曲のほかに、俗に<トルコ風>という愛称で呼ばれる
ヴァイオリン協奏曲第5番や、トルコ・ムード一色の<後宮からの誘拐>
というオペラなどを書いている。
曲は3つの楽章からなる。
第1楽章は、はじめに登場した旋律が、
姿かたちを変えながら何度も繰り返される
「変奏曲」という形式になっている。
第2楽章は「メヌエット」という3拍子の優しげな舞曲である。