2012年6月2日土曜日

リストとピアノ曲


リストとピアノ曲

19世紀最大のヴィルトゥオーソ・ピアニスト

リストの創作活動は、ピアニスト時代(~1847年)、
ワイマール宮廷楽長時代(~1860年)、
ローマに移り住んで以降の晩年(~1886年)という
大きく3つの時期に分けられるが、
ピアノ曲は生涯を通じて作曲されている。
ピアニスト時代には、19世紀最大のヴィルトゥオーソ(超絶技巧)
・ピアニストといわれたリストらしく、
<超絶技巧練習曲集>やオペラの編曲作品など、
スーパー・テクニックを披露するような作品が目立つ。


<巡礼の年第2年 イタリア>や<詩的で宗教的な調べ>なども
この時期に書きはじめられている。
ピアニストとしては一線を退いたワイマール時代は、
作曲活動に重点を置き、
過去の作品の大幅な改訂も手がけている。
<巡礼の年第1年 スイス>や<コンソレーション>、
ピアノ・ソナタといった内容の濃い代表作が誕生したのはこの時期。
そして晩年には孤高へと至る。
調の概念からも解き放たれ<巡礼の年 第3年><不吉な星><暗い雲>
<悲しみのゴンドラ>などの深遠な作品を残している。