2012年6月3日日曜日

ラフマニノフとピアノ曲


ラフマニノフとピアノ曲

ロマンティックで濃厚なピアノの世界を作り上げたロシアの作曲家

リストやショパンの系譜に連なる20世紀前半を代表する
ヴィルトゥオーソ・ピアニストとして活躍したラフマニノフ。
ヨーロッパとアメリカをまたにかけた演奏活動が多忙だったせいもあり、
創作に割く時間が限られてしまった。
残された作品はあまり多くはないが、
ピアノ曲を中心に充実した作曲活動を展開した。
西欧の洗練性とロシアの民族色とを融合させた
チャイコフスキーの正統な後継者というに
ふさわしいロマンティックで甘く切ないメロディが
なんといっても彼の音楽の魅力。


活動した時代を考えると保守的な作風だが、
エレガントな憂愁をたたえた作品は広く愛されている。
4曲あるピアノ協奏曲はいずれも名作だが、
特に第2番と第3番は演奏機会も非常に多いラフマニノフの代表作。
<パガニーニの主題による狂詩曲>は
パガニーニによる高名なメロディを変奏していく実質的な協奏曲。
ピアノ・ソロのための作品では、ピアノ・ソナタ第2番、前奏曲集、
練習曲集<音の絵>などがよく知られている。