2012年6月2日土曜日

シューマンとピアノ曲


シューマンとピアノ曲

詩情あふれるピアノ曲を残したドイツの作曲家

ピアニストを目指して猛特訓に励みながら、
指の故障から演奏家をあきらめたシューマンだが、
それでもピアノはいちばん身近な楽器だった。
シューマンの創作活動の特徴としては、
歌曲の年(1840年)、交響曲の年(41年)、
室内楽の年(42年)などのように、
特定のジャンルに集中的に取り組んだことが挙げられるが、
歌曲の年以前にはもっぱらピアノ曲が作曲されている。


文学的な内容をもった作品が多いことも特色で、
シューマンのペンネームであり、自身の二面性の投影である
フロレスタンとオイゼビウスという架空の人格が
いくつかの作品に密接に関わっている。
<子供の情景><クライスレリアーナ>以外の代表作としては、
巧妙なしかけをほどこささた最初の傑作<謝肉祭>、
画期的な意欲作<交響的練習曲>、詩情あふれる<森の情景>や、
<アベッグ変奏曲><蝶々><ダヴィッド同盟舞曲集>
<幻想小曲集><幻想曲><アラベスク><フモレスク>、
3曲のソナタなどが挙げられる。
ピアノ協奏曲もファンタジー飛翔する名作。